キューバと俺 

キューバの虜になった大学生。

馬鹿正直は痛い目にあう?

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  11月となり、友達がもう帰るからという口実のもと遊びまくってたし、全然勉強してへんた。2日前に仲良い子も帰って、最近天気も悪いから遊びに行く口実がなくなって、一人でいろんな事を考える習慣を少しずつ取り戻しつつある。今のうちになんか書こう。

 

 まず、今現在、留学当初のやる気はほぼゼロです。トビタテの担当者にこんなこと言ったらどつかれるかもしれへんけど、嘘はつかんとこう。

 キューバに住む前まで、昨夏の1ヶ月ひとり旅で見たキューバに対するイメージと帰国後に本などを読んで作り上げたイメージが現実とかけ離れすぎていた。 平均給料が月3000円くらいで、海外に行くことも難しく亡命者が後を絶たないが、革命の歴史もあって社会主義という国のあり方を変えることは現時点で難しいという超複雑な国で、キューバに魅了された1人の日本人として何かしたい!と思ってた。

  そんな感じでこっちに着いて生活してみると、みんな国のやり方や経済に文句は言いつつもそれなりに生活してますやん。コンビニもないし、ネット環境悪いし、バス来うへんし、サービスも適当やんとか思う事あるけど、なんだんかんだ人はそこに生きている。

  変な正義感やら外の価値観を持って来たところでやっぱり“郷に入れば郷に従え”ってことで、俺もできるだけこっちの人の考え方や生き方を吸収しようとして今結構慣れてきた感じ。
 
  ただ、資本主義の日本社会で物に困ることなく過ごしていた自分も恥ずかしながらお金で解決してしまう時はある。お金で解決といっても最終手段で500円単位を払うか払わないかの違い。それでも日本人の500円とキューバの500円の価値は違うから難しいんやけども。

  前に外国人としてキューバに生きる葛藤を書いたけど、今はそれなりにその葛藤も落ち着いてきた。前は外国人、観光客として見られて一定の距離の中でしか人間関係が築けないことを悲しがってたけど、今は開き直って、それでも信用できる数少ない人間とだけ関係を築いていけばいいかって感じに落ち着いている。 


  そういや、キューバ来てから良い意味で人を信用しなくなった。日本にいてたら人を疑う事は悪いことや思って生きてたけど、こっちで生活してたら、そんなんで騙されたら自分が損するだけやでってことを学んだ。

 

 なにか自分に親切にしてくれる時もその裏に何か思惑があったりする事はいっぱいある。ただ、思惑がなんであれウィンィンになればええかってなる事もある。優しいだけはかえって信用できひんことを露呈させてしまうし、簡単なやつって思われるねんな。(まぁ、日本でも一緒か。)

 


 ちょっと経験談を交えて詳しく説明しよう。
今泊まっている家のオーナーはいつも親切に料理作ってくれたりデザート作ってくれたりする。悪い言い方をすると、俺らがこの家に愛想尽かして出ていってしまわんようにするためだろう。もちろん単に親切にしてくれてるだけかもしれへんけど。家を出て行って欲しくないという思惑が親切な行動の動機とやったとしても、こっちも安く立地の良い家を手放す訳にもいかんからその親切心はただただありがたい。ウィンィンやから。

 

  思惑がどうであり、自分が損しないならよし。昔の自分がこの話を聞いたらばり起こるかもしれない。人間を天使のようにピュアやと思ってたから。

  ここで出会うキューバ人と今一緒に住んでるアンゴラ人(ドミンゴス)の相棒のおかげで、本当に一味違う世界を学ばせてもらった。ほんまかいなっていう経験談が証拠と論理性を持ってるから、2度3度と驚かされる。社会主義の統制がきつい国とつい最近まで内戦をやってた国に生きてきた人間は経験と生きる知恵が備わってる。

 そんなドミンゴスは俺に色んな経験を話してくれるねんけど、その中で印象的やったのは“evitar”して生きろという台詞。

 


Evitarは「避ける」 という意味、イメージとして障害物に当たらず進んでいく感じ。上手く生きろということ。昔から兄に、俺は馬鹿正直すぎると言われていた意味がやっとわかってきた。それが取り柄でもあるから、全否定はしいひんけどもう少し賢く生きなあかんなと。

  集団での協調性に長ける日本人が、個人主義の強い地域で苦しんでしまうのはよく分かる気がする。まぁ人によるけど。

 とかいろいろ言いっても自分は繊細な心の持ち主なんで、気が置けない日本のみんなに会いたくなる今日このごろでもあります。

 ほんまに伝えたいことそのまま書いたからまとまりもくそもなくなった。 


 まぁ、それはともかく今はこっちでのんびり暮らしてます。が、ぼちぼちちゃんと勉強と遊びの両立をしてこうと誓います。
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